RFワールド ワークショップ&ミーティング

表題の会合に行ってきました。RFワールド誌の創刊10周年だそうです。

TTさんの講演が目当てでしたが、結果的に大変刺激を受けました。

展示はCentSDRをはじめにとする作品群。講演を聴いて驚いたのは本職がIT系だという点。てっきりどこかの研究者か無線関係だと思っていました。

面白かったのは話の端々にIT系の人だなぁ、と思わせる所を感じた点です。

  • Pythonのような高水準言語、ライブラリを使いこなしつつ、ミドルウェアの層を薄くする必要があると力説
  • 短い周期でプロジェクトを回してモチベーションを維持しているように見える

「ITが云々じゃ無くて、酔漢が遅いだけだろう」という批判は甘んじて受けましょう。完成度の高さより完成させることを目指す(ように見える)姿勢は大いに学ぶ必要があります。実際、非常に広い範囲の調査、勉強をした上でどんどん自分で試行錯誤を重ねながら成果をだしていらっしゃいます。

もう一つ、国立工専の小池清之教授によるTurboデコーダーの実演展示と誤り訂正の話。講演の方は初歩と言うことでハミング符号の話ですが、これが面白い。座って聞いていると眠くなるような理論の話を、聴く側が身体を動かす形のエキサイティングな講演にしています。学生にどのように教えるかものすごく知恵を絞っている事がわかる講演でした。展示のターボデコーダーはPICによる基板を連ねた学生による力作。

同時に配布されていた「傘ラジオ」の小冊子もショックを受けました。この本は傘の骨にループアンテナを張るゲルマラジオの作り方を解説しているのですが、そういった「工作」を入り口としつつも、小中学生、あるいは高校生が興味を持ったときのために、1石ラジオ、1球ラジオ、AM変調の初歩、回路の数学的背景の説明が用意されています。

非常に刺激を受けた一日でした。

 

「RFワールド ワークショップ&ミーティング」への2件のフィードバック

  1. ご参加ありがとうございました。少しでも刺激を感じていただけたのであれば幸いです。
    Done is Better than Perfect. とか、Deploy or Die. は、意識してやっているところではあります。機会がありましたら、Signal Bottomに参加させていただけれと思います。
    ps. 傘ラジオの冊子は見落としていました。適切な入門パスはとても大事だと思います。ぜひ拝見したかったです。

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    • コメントありがとうございます。
      ちゃんととTTさんに挨拶したかったのですが、大変な人気でしたので質問をしている方に譲りました。”Done is Better than Perfect.” 、”Deploy or Die.”は良い言葉ですね。私も胸に刻みます。SignalBottomですが、一時ほど技術的に張り詰めた会合では亡くなりましたが「信号処理、電子楽器、組み込み」をキーワードにゆるゆると飲んだりプレゼンをしています。会合の通知はfacebookなので、twitterのDMから別途ご案内を差し上げます。

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