メシエ天体やNGC天体といった星雲、星団の方位と高度を計算するExcelのワークシートを作りました。小望遠鏡での観望用です。
同様の機能はフリーのプラネタリウムソフトにもついていますが、Pocket Excelに変換すればPDAで星の位置を計算できる点がこのシートの味噌です。重いラップトップを用意する必要はありません。位置がわかれば望遠鏡をその方向に自分で向けます。天体導入支援装置の手動版ともいえます。
収録した天体について、その時刻の方位と高度を知ることができます。補助情報として天体の名前や明るさを収録しています。
計算のために、観測地の緯度経度、タイムゾーンを設定しなければなりません。緯度経度はおおよそで結構です。観望目的であれば、1度くらいずれていても大きな問題はないはずです。
ファイルはExcel 2003で作りました。
Pocket PCで使うときにはActive Sync経由で転送してください。自動的にPocket Excel用に変換されます。詳細はPocket PCのマニュアルを参照してください。
Excelで表を開き、最初にシートの「観測者情報」タブをクリックします。ここにタイムゾーンと観測地の座標を入力します。
入力が終わると、希望する天体のタブを選び、天体を探します。見つけたら、適当なセルをクリック(あるいはタップ)して入力モードにし、確定ボタンを押します。すると表の再計算がおこなわれ、最新の方位と高度がわかります。
方位は南を0として西回りに角度を度であらわします。高度は地平線を0として仰角を度であらわします。
天体はメシエ天体とNGC天体に力を入れており、恒星は補助的なものです。そのため、明るくても参考にした表に識別名が掲載されていないものははずしました。恒星の表は二重星などを導入するときにファインディング・チャートをたどるためのものと考えてください。
適当なファイル名が思いつかなかったので、"celestial"に近い女の子の名前にしました。
元データは以下から入手しました。
位置計算法は長沢工著「天体の位置計算 増補版」ISBN 4-8052-0225-4 によります。