Blackfinは219xに比べると桁外れに複雑な構造になっています。これは219xが大昔の2100までさかのぼった設計に依存にしているのに対して、Blackfinではまったくしがらみなしに1から設計することによって最新の手法を盛り込んだからです。
Blackfinの設計を見てみると、根底に流れる二つの思想が見て取れます。
このまったく違う要求を同時に満たすためにバスからメモリー周りにこれでもかと工夫が凝らされています。その辺をざっと挙げてみましょう。
こういったことは単なるCPUとして使う場合には何も考えずに使ってもかまいません。しかし、DSPとして最高性能を搾り出したければ、ある程度のことを抑えなければなりません。これはバス周りに限らずペリフェラルについても同じです。
幸い、アナログ・デバイセズはADSP-BF535のハードウェア・リファレンスを日本語訳しています。このサイトで扱うADSP-BF533はBF535とはやや異なりますが、訳もあることから網羅的な話は止めてポイントのようなものを説明していきます。