RTL8152のMAC Address Path Throgh

RasPi Zero 2Wで遊んでいて、EthernetのMACアドレスが以前と異なることに気が付きました。

前のエントリに書いたように、RasPi Zero 2WへのUbuntuのインストールにはCloud-initを使っています。この中で、いくつもの設定を行っていますが、その一つにEthernetのデバイス名の固定があります。

これはnetplanの機能で、YAMLを使って特定のMACアドレスを持つネットワークインターフェースに固有の名前を付けます。例えばの次のように指定します。

network:
  ethernets:
    eth0:
      match:
        macaddress: "xx:xx:xx:xx:xx:xx"  # Change to the MAC address of ETH/USB HUB HAT(B)
      set-name: eth0

言葉で書くと面倒ですが、設定ファイルがいわんとしていることは自明です。MAC Address xx:xx:xx:xx:xx:xxであるデバイスにeth0という名前を付けています。

ところが、今日遊んでいてデバイス名がenyyyyyyyyyyyyyyyyであることに気が付きました。つまりMACアドレスが変わっているためにNICのデバイス名の変更に失敗しています。しかし、NICボードであるETH USB HAB HAT(B)は変えていません。どういうことでしょうか。

調べたところでは、これはMAC Address Path Throughと言うものだそうです。かつてUSB-EthernetアダプタのMACアドレスはアダプタが保持していました。ですので、USBホストが変わってもUSBアダプタが同じであればMACアドレスは同じです。

これを問題したのが企業の情報システム部門です。Ethernet MACアドレスを機器の正当性チェックに使う上で、MACアドレスがポートテクステンダについて言っては困ります。そこで、RTL8152のようなUSB NICが採用したのがMAC Address Path Throughです。この方式ならば情報システム部門も安心。なわけですが、私のような個人使用者が躓くもとになってしまっています。

netplanの設定を書き直してNICのデバイス名はeth0になりましたが、OSを再インストールするとどうなるのかやや不安があります。OSS再インストール時にMACアドレスが変わるのであれば、Cloud-initのYAMLで設定した値には意味がなくなり、毎回手作業で設定する必要が生じます。

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