雑誌掲載のプログラムは、個人で参考にする分には大変便利なのですが、再配布しようとするととたんに障壁にぶつかります。ライセンスが明確で無いことが多いのです。
そういうことをよくわかっている出版社もあれば、よくわかってない出版社もあります。正直申し上げておつきあいする上でライセンスに関する意識が低すぎて困る、といった所もあります。私のように昼は技術系企業で働いて、週末OSSに関わっている立場の人は多いと思いますが、職種によっては「ライセンスが不明なプログラムを修正して再配布する」ことが、職歴上致命傷になる場合もあります。まぁ、分からない人は分からないでしょうし、関心の無い編集者も多いようです。
分かりやすく言うと、関わると首が飛びそうな企画ってのが、たまにあります。
はじめから分かっていれば関わりませんが、原稿の依頼を引き受けて後から分かると冷や汗をかきます。これから出版社と関わる方は、提供されるプログラムのライセンスは初日に確認した方がいいですよ。無駄に眠れない夜を過ごすことになります。
この問題は、我々からやれることは事実上皆無です。出版社側もきちんと勉強することを願うのみです。「GPL知ってます」とか、なんの役にも立ちませんので。弁護士が乗り出して来る可能性があるかないか、最悪の場合を想定して各種ケースをつぶしていって、初めて安心して再配布できるプログラムになります。