VS CodeとWSLを使って、Borland Pascal風の開発環境をあつらえてみました。
- Ubuntu 22.04 LTS (WSL)
- VS Code 1.84.2 (Windows11)
- Free Pascal Compiler v3.2.2+dfsg-9ubuntu1
- FreePascal Toolkit v1.1.9
- GDB Debugger – Beyond v0.9.15
コンパイラのインストール
最初にUbuntuにFreePascalをインストールします。
sudo apt update sudo apt install fpc-3.2.2
FreePascal Toolkit拡張機能のインストール
VS CodeにFreePascal Toolkit拡張機能をインストールします。WSLを使っている場合、VS CodeのWSL側へのインストールになります。
FreePascal Toolkit は入力補完などをしてくれる拡張機能です。ビルドタスクを登録することもできます。コンパイラのパスは自動的に探し出します。
コンパイル用のタスクは、メニューバー -> Terminal -> Configure Tasks … Create tasks.json file from template でtasks.jsonを作り、以下のように書き込みます。この設定は”Debug Build”という名前のタスクを登録します。
{ // See https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=733558 // for the documentation about the tasks.json format "version": "2.0.0", "tasks": [ { "label": "Debug Build", "file": "main.lpr", "type": "fpc", "buildOption": { "unitOutputDir": "./out", "customOptions": [ "-dDEBUG", "-gw2" ] } }, ] }
タスクではソースファイル名を直接指定していることに注意してください。
なお、tasks.jsonファイルを保存した後、メニューバー -> Terminal -> Configure Default Build Task … を実行してすでに登録したDebug Build タスクを指定すると、Ctrl-Shift-Bでビルドできるようになります。
GDB Debugger – Beyond拡張機能のインストール
VS CodeにGDB Debugger – Beyond拡張機能をインストールします。
この拡張機能は各種言語のデバッグ機能を提供します。
拡張機能のインストールが終わったら、メニューバー -> Run -> Add Configuration … を使ってLaunch.jsonを開き、以下のようにLaunch(gdb) エントリーを追加します。
{ // Use IntelliSense to learn about possible attributes. // Hover to view descriptions of existing attributes. // For more information, visit: https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=830387 "version": "0.2.0", "configurations": [ { "type": "by-gdb", "request": "launch", "name": "Launch(gdb)", "program": "${fileBasenameNoExtension}", "cwd": "${workspaceRoot}" } ] }
追加後はソースコードを開いた状態でF5キーを押すとデバッグを開始することができます。
スクリーンショット
ソースコードを見ながら以下のような機能を使えます。
- ステップ実行
- 実行
- ブレークポイント
- ローカル変数の表示
- 式の表示
- コールスタックの表示
- マウスオーバーで変数内容の表示
おわりに
Pascalはコンパクトで良いです。