CORDICアルゴリズムを導き出す

CORDICアルゴリズムは組み込み系の数値計算に携わっていると随所でその名を見ます。

むろん、ワークステーション系の恵まれた環境であれば全てはライブラリ化されており、こんなものにはお目に掛かりません。手厚い支援を受けられない組み込みならではの事と言えます。

CORDICアルゴリズムは「実装が簡単でプログラムも単純である」というのがうたい文句ではあるのですが、一方で、CORDICアルゴリズムが正しく動作する理由というのは、プログラムを子細に読んでもわかりません。ある意味、FFTと同じくらい元の数学から乖離した手順を踏んでいると言ってよいでしょう。

以下では数学的背景から順を追って説明し、三角関数のCORDICアルゴリズムを導き出します。是非、このアルゴリズムがいかに巧妙であるかを味わい、楽しんでください。

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LPFの伝達関数

TwitterのTLに「FIRフィルタの係数を求める数学的な背景を知りたい」という話があったので、メモ的なことを書いておきます。教科書を読むうえで参考になるでしょう。 FIRフィルタの伝達関数を求める方法はいくつかありま … 続きを読む