SPORT

ADSP-2191は同期シリアルポート(SPORT)を三系統(そのうち一系統はSPIと排他利用)備えています。SPORTはビット同期の高速通信ポートで、時分割による複数回線利用に対応しています。オーディオ系のデバイスはもっぱらこのポートを利用します。各ポートはそれぞれ送受信用に専用のDMAを持っており、DSPコアを煩わすことなく大量のデータを取り扱うことができます。レジスタはすべてIO空間に割り当てられており、IOPGには利用するポートに応じてSPORT0_Controller_Page、SPORT1_Controller_Page、SPORT2_Controller_Pageを設定してアクセスします。

SPORTのDMAレジスタはメモリーDMAのそれとほとんど変わりません。わずかに異なるSPxDT_CFG, SPxDR_CFG, SPxDT_IRQ, SPxDR_IRQのみ解説しますので、それ以外のレジスタはメモリーDMAを参考にしてください。

送信レジスタ

SPx_TCR
シリアルポートの送信設定を行います。
SPx_TX
シリアルポートの送信データレジスタです。
SPx_TSCKDIV
シリアルポートの送信ビットクロックの分周比を指定します。
SPx_TFSDIV
シリアルポートのフレーム信号分周比を指定します。
SPx_MTCSy
シリアルポートがマルチチャンネル動作時に送信を行うチャンネルを指定します。

受信レジスタ

SPx_RCR
シリアルポートの受信設定を行います。
SPx_RX
シリアルポートの受信データレジスタです。
SPx_RSCKDIV
シリアルポートの受信ビットクロックの分周比を指定します。
SPx_RFSDIV
シリアルポートのフレーム信号分周比を指定します。
SPx_MRCSy
シリアルポートがマルチチャンネル動作時に受信を行うチャンネルを指定します。

送受共用レジスタ

SPx_STATR
シリアルポートの状態を表示します。
SPx_MCMC1
シリアルポートのマルチチャンネル動作を指定します。
SPx_MCMC2
シリアルポートのマルチチャンネル動作を指定します。

DMAレジスタ

SPxDT_CFG
送信DMAの設定を行います。
SPxDR_CFG
受信DMAの設定を行います。
SPxDT_IRQ
送信DMA割り込みのクリアを行います。
SPxDR_IRQ
受信DMA割り込みのクリアを行います。
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