PizzaFactory上のTalkthrough

PizzaFactoryはもなみソフトウェアによるソフトウェア開発環境で、TOPPERS/JSPアプリケーションを簡単にビルドできるのが特徴です。機能およびサポートに制限が付くExpress版が無料で配布されています。

これまでVisualDSP++やコマンドラインでビルドしていたTalkthroughをPizzaFacotry 3.1.1 Expressに移植しました。ターゲットはEZ-KIT BF533です。

Talkthroughの移植

TOPPERS/JSP上のTalkthroughは、これまでVisualDSP++版と、コマンドラインMake版がありました。後者はgccでビルドをかけるもので、TOPPERS/JSPの標準スクリプトでMakefileをくみ上げます。PizzaFactory Express(以下PFE)に移植することで、今後の拡張や実験が容易になることが期待されます。

作業は簡単でした。

  1. 空のTOPPERS/JSP for Blackfinプロジェクトを作る
  2. プロジェクトフォルダにソースファイルをコピーする
  3. 主コンフィグレーション・ファイルの内容をsample1.cfgにコピーする
  4. AD1836Aのコンフィグレーション・ファイルをプロジェクト・フォルダにコピーする。

この3ステップであっさり動くようになりました。

コンフィグレーション・ファイル

このままでは芸が無いのでいくつか改良を施しています。

これまでコンフィグレーションは、AD1836A用のものと、アプリケーション用のものを同じファイルに書いていました。これはVDSP++環境ではコンフィグレータがインクルードを処理できないためです。

PizzaFactory環境では問題なくインクルードできるため、割り切って二つに分けました。主コンフィグレーション・ファイルが簡潔になりました。

プログラム構造を変更

これまでDMAバッファのハンドルと信号処理は二つのタスクに分けていましたが、一つにまとめました。信号処理コールバック関数内部で行います。

この結果、オーバーヘッドが減少しました。gccはVDSP++ のccほどよいコードを生成しません。それを考えると、非常にオーバーヘッドが減ったことになります。

Doxygenコメントを追加

今後のためにもコメント付けをある程度行うことにしました。Doxygenによるコメントをつけています。htmlへの変換結果をhtmlサブフォルダにおいています。

ダウンロード

PFEからExport機能でzip圧縮したファイルをアップロードしておきます。

追記:2007/Dec/30にプログラム内容を変更しています。変更点は、

の2点です。

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